2010年10月15日金曜日

■Papa Rock!を思いついたエピソード


 ある日、僕は女性弁護士と出会いました。
 彼女には、生後6ヶ月後になる赤ちゃんがいました。

 罪を犯した少年と接見するために鑑別所を訪れる前、
彼女は一緒に行動していた赤ちゃんをよそに預けてきたのです。

 鑑別所の接見に赤ちゃん連れなんて「前例がない」ため、
許可されるかどうか不安だったからです。

 でも、もし赤ちゃん連れだったら…と想像してみると、
罪を犯した少年だって「俺もあんなふうに愛されていたのかも…」と感じ、
生き直しのチャンスになったかもしれません。

 あるいは、予想以上におとなしい赤ちゃんの様子を見て、
必要以上にピリピリしている職場の空気をやんわりと癒してくれたかもしれません。

 このように赤ちゃんは、そこにいるだけで人を癒したり、将来に対して
真剣に考えるチャンスを大人に与えてくれる存在なんですね。

 なのに、赤ちゃんと一緒というだけで、多くのパパやママが行動半径を
狭められています。

 そこで、パパ友どうしがみんなで赤ちゃんと一緒に外出し、
ふだんは赤ちゃん連れを見ない場所へ入っていくことが増えれば、
きっと根拠なく赤ちゃんを拒んでいる場所が開かれていきます。

 それは、育児と仕事を分けることで時間や経費がいたずらに奪われている
現代生活のありようを見直すチャンスにもなるかもしれません。

 それどころか、育児と仕事を同じだけ価値を持つものとして認知できる男が増え、
これまで見えなかったソーシャル・サービスを思いついたり、オンナコドモ視点の
新しい公共政策を作っていく大きなチャンスにも育てられるでしょう。

 「いるだけで人を癒し、将来を真剣に考えさせる」赤ちゃんには、
彼ら固有の力(Baby Power)があるのです。

 そこで、パパが赤ちゃんと一緒に外出し、赤ちゃん連れを見かけない場所を
背景にして写真を撮影し、それをネット上に増やしていくことで、少しずつ
「世の中のリアル」を変えていこうというソーシャル・アクションを思いつきました。

 赤ちゃんと一緒に「世の中のリアル」に気づき、それを他の人に見せ、
問題提起と変革後のビジョンを分かち合うことで、ダメな制度や風景を変えていく。
 それが、Papa Rock!(パパロック)なのです。

 赤ちゃんと一緒に「世の中のリアル」をワクワクしながら変えてゆく挑戦!
 Papa Rock!は、誰もが楽しくカンタンにできる「ロックな社会変革」なのです。


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